目が見えないオーベルシュタインの話
あとがき

フェルナー「やっべ地雷ブチ抜いた…(震え)」

 目の不自由な方が白杖はくじょうを頼りに決然と歩む姿ってかっこいいなあ…それがオーベルシュタイン閣下だったら更にかっこいいなあ…絶対助け借りようとしないな…と妄想が膨れに膨れ、この話を書きました。私の職場に白杖使いの方がいらっしゃいまして、割りとスムーズに動かれている姿をいつも拝見していたりします。今作では、その方の動きをかなり参考にさせていただきました。洗浄液が合わなくて炎症、の下りは、ハードコンタクトレンズユーザーあるあるです。

 この話は、原作小説→舞台オーベルシュタイン外伝の順に履修し、OVAはほぼ未視聴のときに書いたものです。舞台でオベ閣下沼に盛大にハマりこみました。軍務省の外装内装については、原作に描写があったとしても忘れていて、OVAにも漫画にも準拠しておらず、完全妄想で描写しております。フェルナーのキャラがまだいまいち掴めていません。閣下の執務室の隣に、フェルナー他調査局員たちの居る部屋があるという想定です。

 「音声読み上げモード」は現在のパソコンやスマホに実在する機能です。目の不自由な方が、目の見える人には全然聞き取れない速度の音声読み上げを聞いてスマホ操作している、という記事を読み、すごい…!かっこいい…!それオーベルシュタイン閣下もできそう…!と思って、書いてみました。

 舞台兄弟は…ほんと…その…いいぞ。でした。お兄ちゃん最高。お兄ちゃんが魂に刻まれてEternal Sky。腹違いの弟パウルに優しさを捨てろ、優しさは甘さだ、冷徹の仮面を被れと迫っていた彼こそ、弟にどちゃくそ優しくて甘かったな…と思い、オベ閣下からみた描写としてその部分を語っていただいてみました。殺したって言った後に。わあ、閣下怖い。

 「私を殺せば貴族になれた」→「私を殺して貴族になればよかったじゃないか」の裏返し、のイメージで語っていただいておりました。自らの行動に常に後悔がないように見えるオーベルシュタイン閣下ですが、お兄ちゃんを撃ったことは、内心後悔しているのでは…と考えています。オーベルシュタイン閣下なのに口数が多すぎますが、仕事が山積みなのに義眼使えなくなるわ、部下の不手際で満身創痍のズタボロになって病院送りになるわ、目が覚めたら入院1か月だわ、フェルナーに地雷ブチ抜かれるわで流石に気が立っていたのでしょう。OVAでも大活躍のフェルナー解説は便利でした。